【男性育休】男性育休経験者が考える全男性が育児休暇を取得するべき理由
いま日本で育児休暇を取得する男性の割合は、12.7%程(2020年データ)です。
日本において、「男性も育休を取得すべき」という風潮は広がってきていますが、まだ数字としては非常に少ないのです。
その理由として、「職場の雰囲気的に育休を取りにくい」や「妻が育休を取るので、妻に任せる予定」等が挙げられると思いますが、男性が育休を取得するメリットはたくさんありますので、迷わず育休を取得するべきだと私は思います。
本記事では、男性育休を実際に取得した私が考える、男性が育休を取得するべき理由と数少ない育休取得のデメリットを紹介し、男性の皆さんの育休取得に向けて背中を押してあげたいと思います。
この記事のターゲットは、以下のような方です。
- 子供が生まれる予定、または近いうちに子供を持つことを考えている男性
育休取得に不安がある男性は、実際に私が育休を取得した際の体験談も参考に読んでみてください!
すべての男性が育児休暇を取得するべき理由
育休取得者の私が考える、男性が育休を取得するべき理由は以下の5個になります。
- 妻にかかる負担は計り知れない
- 自分の子供は自分で育てる
- 自分の時間が確保できる
- 金銭面はそこまで大変ではない
- 男性の積極的な育休取得は職場のためにもなる
以下で、一つずつ詳しく見ていきます。
妻にかかる負担は計り知れない
育休を取得する方や検討している方の最も多い理由はこれでしょう。
私も育休を取得したのは妻の負担を軽減させるためでした。
私の育休取得の経緯をご紹介しますと、実は当初育休を取得するつもりはありませんでしたが、出産によるダメージとその後の育児生活の想像以上の大変さから、妻が体も心も限界の状態になってしまい、考えを改め育休を取得しました。
そのあたりの育休取得の経緯を詳しく知りたい方は、以下の記事を読んでみてください!
周りに育休をとっている人がおらず、妻が育休を取っているため、適度にサポートすれば何とか育児は出来るだろうと、よく調べもしないで思っていたのですが、実際に子供が生まれてみると、育児はそんな覚悟でできるものではありませんでした。
普通に考えればわかる話ですが、出産時に奥さんの体は会陰切開によりダメージや出血等の影響もあり、トイレもままならなず、非常に憔悴しきった状況になります。
そんな少しでも休みたい状態なのに、夜通し2,3時間おきに授乳の必要があり、赤ちゃんも定期的に大きな声で泣き、育児も初めての経験でわからないことだらけで不安なのに、日中の話し相手は言葉をしゃべれない赤ちゃんだけで、、、今までバリバリ働いていた人ならば、180度生活が変わってしまいます。
私も育休を取得し夜の子供の世話を数か月間担当しましたが、眠れない日々が続く生活は心を不安定にさせ、非常につらいことがわかりました。
このように育児、特に産後の育児は本当につらいのです。
そのため、「自分の親や上司の奥さんは一人で子育てしていたよ」などという言い訳をしないで、奥さんが大丈夫と言い張っていても、育休は取った方がいいです。
自分の子供は自分で育てる
二番目の理由として、そもそも自分の子供は自分で育てるべきであり、夫婦のどちらかに負担を押し付けるべきものではない、と思っています。
もちろん夫婦生活はお互い助け合いであり、仕事や家事などお互いの得手不得手に合わせて分担すべきですが、子供は二人のものであり、どちらかに負担が偏るべきものではないです。
また話は変わりますが、育休期間が終了して復職し、子供は保育園に預けて、となると子供と会える時間は本当に少なくなってしまいます。
逆に言うと、子供と濃密な時間を長く過ごすということは、仕事をしている限り育休中のこの期間しかできないのです。
「子供と過ごす時間が少なく、子供が大きくなってから後悔する」という話は、よく聞く話です。
自分の子供は自分の手でできるだけ育てるべきですし、その時間を目一杯割くことができるのは育休期間ぐらいしかないですので、後から後悔しないためにも是非育休を取得するべきです。
自分のための時間が確保できる
育休中、当然時間の中心は育児であり子供と向き合う時間になりますが、子供が昼寝をしている間や、妻と育児を分担している間は、自分の時間が確保できます。
普段働いていると何かと忙しく、自分の時間をゆっくりとって勉強をしたり、将来のキャリアプランを考え直すということは、なかなかできるものではありませんので、この時間は本当に貴重な時間となります。
私は新しい職場に転職したばかりでしたので、自分の勉強のために主に時間を使い、逆にスキルアップした状態で復職することができました。
通常の育児休暇の趣旨とはずれますが、自分のキャリアを見直してチューニングしたり、普段できないことをするためにも、育休は非常に貴重な機会になります。
金銭面はそこまで大変ではない
男性が育休をとることを渋る一つの理由に、育休期間は給与が出ないため金銭的に厳しい、ということを理由として挙げる人も多いと思います。
しかし育休中は育児休暇手当が出ますので、実はそこまで金銭的に厳しくはありません。
ちなみに、育休手当の条件は以下のような感じです。
- 支給金額
- 育児休業開始から180日:
[休業開始時賃金日額×支給日数(通常は30日)]×67% - 育児休業開始から181日目以降:
[休業開始時賃金日額×支給日数(通常は30日)]×50%
- 育児休業開始から180日:
- 支給限度額(賃金月額:45万6,300円)
- 育児休業開始から180日(67%):30万5,721円
- 育児休業開始から181日目以降(50%):22万8,150円
出所:https://www.smbc-card.com/like_u/work/maternity_leave_payments.jsp
賃金月額の60%(上限30万円分)くらいは支給されますので税金等も考慮すると、よっぽど給与が高い方でない限り、大きな金銭的ダメージにはならないと思います。(逆に賃金が高い方は、十分な蓄えがあるでしょう)
少し厳しいことと言ったら、育休手当が出るまでに育休開始から2ヶ月程度期間が必要であることと、育休期間は休職扱いになるため、賞与は少なくなってしまうということくらいです。
しかしながら、そこまで大きな賃金減にはならないですので、普段からしっかりと備えておけば、まったく問題ないでしょう。
家計管理の第一歩は家計簿をつけることです。育休期間に向けた備えに不安がある方は、以下記事を参考に育休期間に向けた備えを始めましょう!
男性の積極的な育休取得は職場のためにもなる
育休を取得したくない理由の一つとして、「職場の雰囲気的に育休を取得しずらい」、というものもあると思います。
しかし時代は変わってきており間違いなく、「男性も育休を取得するべき」という風潮に変わっており、各企業も男性育休の制度や雰囲気を整え社外にアピールをしようとしています。
もしも絶対に辞めたくない職場なのだったら、慎重に過去の事例等を調べて対応する必要がありますが、そうでないならば「自分自身が男性育休を取得することで社内のロールモデルになり、会社の雰囲気を変え、会社の評判UPにつなげてやる」くらいの気持ちで育休を取得すればいいと思います。
実際、あなたの育休取得はあなたの職場のためになるはずです。
また自分自身が子供と長い時間向き合い育児に参加することで、育児の大変さを身をもって実感できます。
そうすることで、あなた自身が自分の部下や同僚に子供ができた時の接し方にも変化をつけることができ、あなたの会社の雰囲気を変えていくことに貢献できること、間違いないです。
育児休暇取得のデメリット
ここまで、育児休暇を取得するべき理由(メリット)を中心に紹介してみましたが、育児休暇のデメリットについても考えてみました。
数少ないですが、以下のようなデメリットが考えられます。
- 仕事の評価への影響
- 仕事から頭が離れてしまう
それぞれ以下で詳しく見てみます。
仕事の評価への影響
育児休暇期間は休職扱いとなり働くことはできませので、仕事の評価対象外になることが多いです。
この期間をどう扱うかは各企業の評価体系に依ると思いますが、マイナスにはならずとも、プラスにならないのは間違いありません。
そのため昇進が1年遅れるなどの可能性は十分に考えられますが、「1,2年遅れたところでそんなに大きな問題なのか?」はよく考える必要があります。
仕事の昇進は誰かと競い合うスピード勝負ではありません。
また転職時などに昇進が遅れた理由を聞かれた際、育児休暇が理由であることを回答すれば十分に筋が通っています。
逆にそれに対して、疑問を呈するような会社があるならば、そんな会社では働くべきではないでしょう。
仕事から頭が離れてしまう
育休期間中は当然仕事をできないため、仕事から頭は離れ勘が鈍る可能性はあります。
これは仕方ないことではあり、不安もあると思いますが、正直復職したら1,2週間、遅くとも1ヶ月もすれば取り戻せるものです。
それに育休を取るべき理由でも書きましたが、育休期間中でも自己研鑽の時間を確保することは決して難しいことでないです。
その中で仕事に関するスキルを伸ばしたり、苦手分野を克服する勉強をしたりなど、時間を使うことは可能ですので、育休期間を自分に向き合って過ごせれば、職場に復帰して仕事の勘が戻ったころには、育休前よりパワーアップした状態で職場に復帰できること間違いないです。
仕事から離れてしまうことが、デメリットになってしまうかどうかは、あなた次第なのです。
育休を取得して充実した育児ライフを送りましょう!
実際に育児休暇を取得した私が考える、すべての男性が育休を取得するべき理由を挙げてきました。
もしも「知り合いの男性に育休を取得するべきか」と相談されたら、間違いなく「育休を取得するべき」と答えると思いますし、次の子供が生まれた時にも間違いなく育休を取得します。
いま育休を取得するべきか迷っている男性の方々も、当記事を読んで積極的に育休を取得し、家族をサポートしてあげてください。
そして男性の育休取得が当たり前の日本社会への変貌に、一役を買ってほしいです。
育休取得に不安がある男性は、実際に私が育休を取得した際の体験談も参考に読んでみてください!